- 2026年4月13日
- 2026年4月10日
骨密度測定の費用と保険適用を解説〜DXA法の自己負担額はいくら?

「骨密度が心配だけど、検査費用はどのくらいかかるの?」
そんな疑問をお持ちの方は、とても多いです。
骨粗鬆症は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行してしまう怖い疾患です。骨密度測定は早期発見のために非常に重要な検査ですが、費用や保険適用の条件がわからず、受診をためらっている方も少なくありません。
この記事では、整形外科専門医の立場から、骨密度測定(DXA法)の費用・保険適用の条件・自己負担額の目安をわかりやすく解説します。
骨粗鬆症が心配な方、身長が縮んできた方、閉経後の女性の方は、ぜひ最後までお読みください。
骨密度測定とは〜なぜ検査が必要なのか
骨密度とは、骨にどの程度のカルシウムやミネラルが詰まっているかを示す数値です。
骨の頑丈さの目安になります。
骨密度は加齢やホルモンバランスの変化によって低下しやすく、特に閉経後の女性は急激に減少することが知られています。骨密度が低下すると、ちょっとした転倒や軽い衝撃でも骨折しやすくなり、「転んで骨折→入院→筋力低下→歩行困難→寝たきり」という悪循環に陥るリスクが高まります。
骨粗鬆症は、骨密度が若い人の平均値(YAM)の70%以下まで低下した場合、または骨密度がYAMの80%未満で脆弱性骨折がある場合に診断されます。
「骨折してから治療する」ではなく「骨折を未然に防ぐ」ことが、現代の整形外科医療における最重要課題です。
血圧やコレステロール値を定期的に確認するように、骨密度の値にも気を配り、定期的に検診を受けることが大切です。
特に50歳以上の女性は、症状がなくても定期的な骨密度測定が推奨されています。

骨密度測定の種類〜DXA法・MD法・QUS法の違い
骨密度測定にはいくつかの方法があります。
それぞれ特徴が異なるため、目的に応じた選択が重要です。
DXA法(二重エネルギーX線吸収法)
DXA(デクサ)法は、骨粗鬆症の診断において最も広く使われている標準的な検査方法です。2種類のX線を使用して骨密度を測定します。
腰椎(背骨の下部)と大腿骨(足の付け根)の2ヶ所を中心に測定します。骨粗鬆症の診断基準では、原則としてDXA法による腰椎および大腿骨の測定が求められています。
使用するX線の放射量は非常に少なく、体への負担が小さい点も特徴です。測定自体は1ヶ所あたり30秒ほどで終わり、全体でも10〜15分程度で完了します。精度が高く、治療効果の判定にも適しているため、骨粗鬆症の診断・経過観察の両方に活用できます。
当院(渚うめだ整形外科クリニック)でも、DXA法による腰椎・大腿骨の骨密度測定を実施しており、将来の骨折リスクを数値化して評価しています。
MD法(手のX線法)
手の骨密度をX線で測定する方法です。
簡便に測定できますが、手や指の骨密度しか調べられません。また、治療効果の判定には使用できないため、DXA法を受けるかどうかのスクリーニング目的で用いられることが多いです。
QUS法(定量的超音波測定法)
かかとに超音波を当て、骨の強さを反映する数値を測定する方法です。
放射線を使用しないため被曝リスクがなく、妊娠中の方でも受けられます。ただし、骨粗鬆症の確定診断や治療効果の判定には使用できません。検診などで骨折リスクを簡易的にスクリーニングする目的で普及しています。
骨粗鬆症の正確な診断・治療効果の確認にはDXA法が必須です。スクリーニング検査で異常が疑われた場合は、DXA法による精密検査を受けることをお勧めします。
骨密度測定(DXA法)の費用〜保険適用と自己負担額の目安
費用のことが気になって、なかなか受診に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、保険適用の条件と自己負担額の目安を整理します。
保険適用される場合の費用目安
骨密度検査(DXA法)は、一定の条件を満たす場合に健康保険が適用されます。
保険適用となった場合の窓口でのお支払い額の目安は以下の通りです。
- 1割負担(後期高齢者など)…約450円
- 2割負担…約900円
- 3割負担(一般的な被保険者)…約1,350円
なお、骨密度検査の費用は検査方法や測定した部位の数によっても変わります。DXA法を使用した場合、1回あたりの費用は保険適用で約1,500〜3,000円程度が目安とされています(負担割合によって変動します)。
自費(保険適用外)の場合の費用目安
保険適用の条件を満たさない場合や、自費で検査を希望する場合は全額自己負担となります。
自費での検査費用の目安は、医療機関によって異なりますが、一般的に3,000〜5,000円程度とされています。
骨密度が心配だが症状がない、という方でも自費で検査を受けることは可能です。詳しい費用については、受診される医療機関に事前にご確認ください。
保険が適用される主な条件
骨密度検査に保険が適用されるのは、医師が医学的に必要と判断した場合です。
一般的に保険適用となりやすいケースは以下の通りです。
- 骨粗鬆症の疑いがある、または骨粗鬆症と診断されている
- 過去に骨折の経験がある(脆弱性骨折)
- 長期にわたりステロイド薬を使用している
- 閉経後の女性で骨密度低下のリスクがある
- 身長の低下や背中の曲がりなど、骨粗鬆症を示唆する症状がある
一方、症状がなく健康診断的な目的で受ける場合は、保険適用外(自費)となることがあります。また、測定頻度が高い場合も保険適用とならないケースがあります。保険適用の可否については、受診時に医師にご相談ください。
DXA法による骨密度測定の流れ〜当日の手順を解説
「検査って難しそう…」と感じている方、ご安心ください。
DXA法による骨密度測定は、とてもシンプルな流れで完了します。
STEP1:受付・問診
受付で「骨密度測定をお願いしたい」とお伝えください。
事前に食事を抜いたり、尿を採取したりしてくる必要はありません。問診票に基づいて、気になっている症状・骨折歴・持病・姿勢の変化・身長の低下などを医師が確認します。
STEP2:骨密度の測定
診察のあと、検査室でDXA機器を用いて骨密度を測定します。
測定部位は骨粗鬆症による骨折が起こりやすい腰椎(背骨の下部)と股関節(足の付け根)の2ヶ所です。機器の上に仰向けになり、担当者の指示に従うだけです。測定自体にかかる時間はどちらの部位も30秒ほどで、全体で10〜15分程度で終わります。当日の服装によっては検査着に着替える場合があります。
STEP3:結果の説明
測定が終わったら、診察室に戻って医師から結果の説明を受けます。
同年代や若い人の平均値と比較して骨密度がどの程度なのか、骨粗鬆症に該当するのか、骨折リスクはどの程度かなどを詳しく説明します。医療機関によっては結果が後日出る場合もありますので、事前にご確認ください。

骨密度測定を受けるべき方〜こんな症状・状況に当てはまる方は早めに
「自分は大丈夫だろう」と思っていませんか?
骨粗鬆症は自覚症状がほとんどなく、知らないうちに進行することがほとんどです。以下に当てはまる方は、早めの検査をお勧めします。
- 50歳以上の女性
- 閉経後の女性(女性ホルモン低下により骨密度が急激に減少するため)
- 身長が縮んできた方(背骨の圧迫骨折が起きているサインの可能性)
- 背中が丸くなってきた方
- 以前に骨折したことがある方
- 家族に骨粗鬆症がいる方
- 長期ステロイド治療中の方
- 運動不足・偏食・喫煙・飲酒習慣のある方
- 高齢男性
これらに当てはまる方は、症状がなくても早期検査が非常に重要です。
ある患者さんのお話です。「身長が2〜3cm縮んだ気がするけど、年のせいだと思って放置していた」という60代の女性が受診されました。検査の結果、腰椎に圧迫骨折が見つかり、骨密度もかなり低下していました。早期に治療を開始できたことで、その後の骨折リスクを大幅に下げることができました。「もっと早く来ればよかった」とおっしゃっていたのが印象的でした。
骨密度測定の頻度〜どのくらいのペースで受けるべき?
一度検査して問題なかったから安心、ではありません。
骨密度は急激に変動することがあるため、定期的な測定が重要です。一般的には4〜6ヶ月に1回程度の受診が望ましいとされています。
治療や予防を行っている間は、薬の効果が出ているかを確認するためにも定期的な測定が必要です。思うように治療効果が出ていない場合は、薬の変更や治療プランの見直しを検討します。
ただし、測定頻度が高い場合は保険適用とならず全額自己負担となる場合もあります。受診の頻度については、担当医師と相談しながら決めていきましょう。
渚うめだ整形外科クリニックの骨粗鬆症専門診療〜DXA法から骨折予防まで
骨密度の数値を改善するだけが、治療のゴールではありません。
当院が目指しているのは、骨折しない身体・自分の足で歩き続けられる生活・介護に頼らない老後・健康寿命の延伸という、人生の質(QOL)を守る医療です。
総合的骨折予防プログラム
渚うめだ整形外科クリニックでは、単なる薬の処方だけではなく、以下の「総合的骨折予防プログラム」として診療を行っています。
- DXA法による骨密度測定…腰椎・大腿骨で正確な骨密度を測定し、将来の骨折リスクを数値化
- 血液検査による骨代謝評価…骨の作られ方・壊れ方(骨代謝マーカー)を確認し、治療方針を最適化
- 薬物療法…内服薬・注射製剤・骨吸収抑制薬・骨形成促進薬などを患者さまの状態に応じて選択
- リハビリ・運動療法…理学療法士による安全な運動指導で骨を強くする
- 転倒予防指導…自宅環境・歩行・姿勢・筋力バランスをチェックし、転倒リスクを軽減
当院へのアクセス
渚うめだ整形外科クリニックは、大阪府枚方市・京阪本線「御殿山駅」徒歩3分に位置しています。
旧渚病院の整形外科機能を継承し、長年この地域の運動器医療を支えてきた歴史があります。子どもから高齢者まで幅広い年代の患者さまが来院されています。
骨粗鬆症の専門的診療に力を入れており、骨折予防・寝たきり予防・健康寿命の延伸を目的とした予防医療を積極的に実施しています。

まとめ〜骨密度測定は早めの受診が将来を守る第一歩
骨密度測定(DXA法)について、費用・保険適用・検査の流れを解説しました。
重要なポイントを整理します。
- DXA法は骨粗鬆症診断の標準的・最も精度の高い骨密度測定方法
- 保険適用の場合の自己負担額は1割負担で約450円・3割負担で約1,350円が目安
- 自費の場合は3,000〜5,000円程度が一般的な目安
- 測定自体は10〜15分程度で完了し、体への負担も少ない
- 50歳以上の女性・閉経後の女性・骨折歴のある方などは早期検査が重要
- 定期的な測定(一般的に4〜6ヶ月に1回)で骨の状態を継続的に把握することが大切
どんな小さな症状や違和感でも、早めの相談が将来の大きなトラブルを防ぐ第一歩です。
「最近身長が縮んだ気がする」「背中が丸くなってきた」「骨粗鬆症が心配」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
渚うめだ整形外科クリニック(大阪府枚方市・御殿山駅徒歩3分)では、DXA法による骨密度測定・骨代謝マーカー検査・総合的骨折予防プログラムを実施しています。骨粗鬆症が心配な方、骨密度測定を受けたい方は、お気軽にご相談ください。
骨密度検査を相談したい方へ
初診の流れや所要時間の目安を確認しながら、WEB予約へ進めます。検査の必要性がはっきりしない段階でも相談しやすい導線です。
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次の一歩
費用だけでなく、検査方法や保険の考え方も確認したいときは、診療案内を見てから受診すると相談が進めやすくなります。
骨粗しょう症の診療案内を見る【著者情報】

渚うめだ整形外科クリニック 院長 梅田 眞志
関西医科大学卒業後、同大学大学院博士課程を修了し、再生医療の研究に従事。医学博士。
これまで、八尾徳州会病院、天心堂病院、社会保険滋賀病院、弘道会 萱島生野病院、関西医大枚方病院などで、脊椎疾患・関節疾患・骨粗鬆症・骨折などの外傷治療に幅広く携わってきました。
2018年に渚うめだ整形外科クリニックを開院。地域に根ざした整形外科医療を通じて、運動器疾患のかかりつけ医として診療を行っています。
主な経歴
・2000年 関西医科大学 卒業
・2008年 関西医科大学大学院 博士課程修了(再生医療の研究に従事)
・八尾徳州会病院
・天心堂病院
・社会保険滋賀病院
・弘道会 萱島生野病院 整形外科 医長
・関西医大枚方病院 整形外科(脊椎外科・骨粗鬆症担当)
・2018年 渚うめだ整形外科クリニック 開院
資格・所属学会
日本整形外科学会 整形外科専門医/日本整形外科学会 認定運動器リハビリテーション医/日本整形外科学会 認定リウマチ医/日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医/日本骨粗鬆学会認定医
日本整形外科学会、日本骨粗鬆学会、日本骨折治療学会、日本抗加齢学会に所属。国内外の学会・シンポジウムでも多数の講演実績があります。
