• 2026年4月6日
  • 2026年4月1日

骨粗鬆症の検査内容と費用〜検査方法・料金・保険適用を解説

骨粗鬆症の検査を受けたいけれど、どんな検査があるのか、費用はどれくらいかかるのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

骨粗鬆症は、骨がもろくなり骨折しやすくなる病気です。特に女性は閉経後に骨密度が急激に低下するため、早期からの検査が重要になります。

この記事では、骨粗鬆症の検査内容と費用について、具体的な検査方法から保険適用の有無、自己負担額の目安まで詳しく解説します。初めて検査を受ける方でも安心して受診できるよう、検査の流れや所要時間、事前準備についてもわかりやすくお伝えします。

骨粗鬆症の検査とは?

骨粗鬆症の検査は、骨の強さを数値で評価し、骨折のリスクを判断するために行われます。

骨の中に含まれるカルシウムなどのミネラルの量を測定することで、骨密度を評価します。骨密度は骨の強さを示す重要な指標であり、骨粗鬆症の可能性を判断する基準となります。

加齢や生活習慣によって骨が弱くなっていないかを早期に把握することが可能です。特に年齢を重ねた方や、閉経後の女性は骨密度が低下しやすいため、定期的な確認が推奨されています。

骨粗鬆症の検査が必要な理由

骨粗鬆症は自覚症状がほとんどないまま進行するため、気づかないうちにリスクが高まっていることも少なくありません。

転倒やくしゃみなどのちょっとした衝撃でも骨折することがあり、場合によっては寝たきりや介護が必要な状態に陥るリスクもあります。

2019年に実施された国民生活基礎調査によると、寝たきりや自立した生活ができない要介護状態になった原因の第3位は「骨折・転倒」でした。なかでも、大腿骨を骨折してしまうと生活や移動が困難になるだけではなく、死亡率が上昇することが明らかになっています。

健康寿命を伸ばすためにも、40代の早期から定期的に骨密度検査を受けることがおすすめです。

検査を受けるべき人とは

以下の方は骨密度の低下による骨折のリスクを有しているため、特に骨密度検査が有効とされています。

  • 65歳以上の女性
  • 70歳以上の男性
  • 閉経期〜65歳未満の女性、50歳以上70歳未満の男性で以下に該当する方

具体的には、アルコールを多く摂取する方(一日3単位以上)、喫煙をしている方、大腿骨近位部骨折の家族歴がある方などが該当します。

また、脆弱性骨折(軽度の外力によって起こる骨折)の既往がある方も、検査を受けることが推奨されています。

骨粗鬆症の主な検査方法

骨粗鬆症の検査には、主に3つの方法があります。

どの方法も、骨の中にカルシウムなどのミネラルがどれだけ含まれているかを測定し、骨の強さを評価するものです。検査方法によって精度や使用される装置、測定部位に違いがあるのが特徴です。

DXA法(デキサ法)

DXA法は、2種類の異なるX線を用いて骨密度を高精度に測定する方法です。

骨密度検査として広く標準的に用いられており、特に骨粗鬆症による骨折が起きやすい腰椎や大腿骨の付け根部分を明確に評価できるのが特徴です。

検査台に横になり、立膝の状態と足を伸ばした状態で測定します。両部位とも30秒程度で測定は終了します。

病院や専門機関では標準的な検査方法として採用されており、治療方針の決定や経過観察にも活用されます。X線を使用するため多少の放射線被ばくはありますが、非常に少ない量であり、安全性の高い検査です。

MD法(エムディー法)

MD法は、手のひらをアルミニウム板の上に載せ、X線で撮影することで骨の濃度を測定する検査方法です。

骨とアルミニウムの画像の濃度を比較して骨密度を推定します。普段、病院等で使用しているレントゲン機器で測定が可能です。

DXA法に比べて検査機器がコンパクトで導入しやすいため、健診や一部の医療施設などで簡易的に骨密度を測りたい場合に使われることが多いです。

放射線の被曝量も少ないため、体への負担も少なく検査が可能です。さまざまな場所で実施できる一方で、精度の面ではDXA法より劣ります。

QUS法(超音波法)

QUS法は、超音波を使って骨の状態を評価する検査です。

主に踵や脛の骨に装置を当てて測定します。QUS法の大きな特徴は、放射線を使用しないため被ばくの心配がない点です。

そのため、妊娠中の女性や子どもでも安心して受けることが可能です。測定時間も短く、機器も持ち運び可能であるため、健診などでのスクリーニングとして広く活用されています。

各自治体で行われる検査は、この方法が多いです。しかし、単体での精度や骨折リスクの判定には限界があり、必要に応じて精密検査が勧められます。

その他の検査方法

骨密度検査とあわせて、レントゲン検査や血液検査、尿検査で骨の状態を詳しく調べる場合もあります。

レントゲン検査

通常のレントゲン撮影をすることにより、背中や腰の圧迫骨折があるかどうかを判断します。

骨粗鬆症が進んでしまっている方では、骨の境界が薄く不明瞭になっていることがあり、画像が見にくいことがあります。また、骨が潰れているかどうかの判断はできますが、今回できた新しい骨折なのか、古い骨折なのかは判断できないことがデメリットです。

しかし、手軽にすぐ検査ができるため、最初に行う検査としては有用です。

MRI検査

MRIは機械に入って、15分〜30分程度、動かないようにしていなければいけません。

撮影時の音もかなりあり、狭い場所に入っての検査になるため、狭い場所や閉塞された場所が苦手な方には少し大変な検査かもしれません。

しかし、撮影された画像からは、新しい骨折なのか古い骨折なのかも判断することができますし、腰回りの神経の状態も把握することができます。詳しい状態の把握をするためには、行なっておきたい検査です。

CT検査

CTもMRIと同様に、機械の中に入って検査を行います。

狭い場所が苦手な方は、検査が大変かもしれません。CTは神経を映し出すことは得意ではありませんが、骨折の有無を判断するのには優れています。

MRIよりも細かい骨折を見つけ出すことができるため、骨折の有無の判断はしやすい検査です。特に、「なんとなく腰の痛みが治らない」、「最近背が縮んだかもしれない」などの、いつの間にか骨折を判断するのに役立ちます。

血液検査・尿検査

骨粗鬆症の血液検査は、ビタミンD、BAP(骨型アルカリフォスファターゼ)、ペントシジン、TRAP5bを測定します。

血液中のビタミンDを測定することで、カルシウムを吸収する能力が落ちていないかを確認します。ビタミンDの濃度が低下すると、カルシウムを吸収する能力が落ちてしまい、このような状態が長く続くと、骨が弱くなってしまいます。

BAPを測定することにより、骨を作る骨芽細胞の状態や、骨の形成状態を知ることができます。ペントシジンは骨質の評価をするためのマーカーです。

TRAP5bは、破骨細胞にのみ存在する物質を測定し、骨の代謝状態を評価します。

骨粗鬆症検査の費用と保険適用

骨粗鬆症の検査費用は、検査方法や保険適用の有無によって大きく異なります。

骨密度検査の費用

骨密度検査は、各医療機関によって料金に差がありますが、自費の場合5000円〜10000円程度の料金がかかります。3割負担の場合は1500円〜3000円程度で検査ができる場合が多いです。

DEXA法骨密度測定検査(腰椎および大腿骨測定)は健康保険が適用されます。1割負担の方は450円、3割負担の方は1,350円程度です。

各自治体で行なっている骨密度検査は、500円程度から受けることができます。

レントゲン検査の費用

レントゲンを撮る枚数にもよりますが、自費で2500円程度、3割負担だと630円程度の料金になります。

MRI検査・CT検査の費用

MRIの費用の目安は、自費で27000円〜34000円程度、3割負担だと8000円〜10000円程度の料金になります。

CTの費用の目安は、自費で20000〜27000円程度、3割負担だと6000円〜8000円程度の料金になります。

血液検査の費用

検査をする項目数にもよりますが、自費で8000円〜10000円程度、3割負担では、2500円〜3000円程度の料金です。

骨粗鬆症検査の結果の見方

骨密度検査の結果は、いくつかの指標をもとに評価されます。

その中でも「YAM」「Tスコア」「同年代との比較」「Zスコア」といった指標があり、それぞれに意味があります。自分の骨の健康状態をより正確に把握するために、これらについて理解しておきましょう。

YAMとは

YAMとは「Young Adult Mean(若年成人平均値)」の略で、骨密度が最も高いとされる若年成人(20〜44歳)の平均値です。

測定部位によって対象年齢は異なり、腰椎では20〜44歳の平均値が基準となります。自分の骨密度がYAMの何パーセントに相当するかで、骨粗鬆症のリスクを評価します。

骨粗鬆症の診断基準

以下のどれかに当てはまる場合、骨粗鬆症と診断されます。

  • 骨密度がYAMの70%以下の場合(この場合の骨密度は原則として腰椎または大腿骨近位部骨密度とする)
  • 脊椎圧迫骨折または大腿骨頚部骨折の脆弱性骨折がある場合
  • それ以外(手関節、肋骨など)の脆弱性骨折があり、YAMが80%未満の場合

骨粗鬆症と診断されたら、または骨粗鬆症になる危険がある場合、その状況に応じて治療を開始します。骨や全身の状態を調べるため、血液検査をする場合もあります。

骨粗鬆症検査を受けられる場所

骨密度検査は、整形外科や婦人科、内科などの医療機関で受けることが可能です。

骨の健康が気になる場合は、かかりつけ医に相談すると良いでしょう。また、人間ドックのオプションとして骨密度検査を追加できることも多くあります。

自治体の骨粗鬆症検診

自治体によっては骨密度検査を検診で実施しているため確認をおすすめします。

各自治体で行なっている骨密度検査は、500円程度から受けることができ、費用負担が少ないのが特徴です。

医療機関での検査

骨粗鬆症だけではなく、全身の健康状態を確認するために、年に一度を目安に定期的な検査を受けることがおすすめです。

骨粗鬆症で治療中の方や閉経後の女性の方は、DEXA法による定期的な骨密度チェックをおすすめします。

検査を受ける際の注意点

骨密度検査を受ける際には、いくつかの注意点があります。

放射線を利用した再構成画像で測定するため、検査のときに障害になる可能性のあるもの(ボタン・金属〈ブラジャーなど〉カイロ・シップ・磁石など)は外していただきます。レントゲンに写るような物が問題となります。

また、バリウムは測定値に影響を与えますので検査前1週間〜1ヶ月はバリウム検査を行わないようにお願いします。骨密度測定前にバリウムを使用した検査をされた方は事前に医療機関に確認をお願いします(検査が行えない場合があります)。

検査は短時間で終了し、痛みもありませんので、安心して受けていただけます。

まとめ

骨粗鬆症の検査は、骨の健康を守り、健康寿命を延ばすために非常に重要です。

DXA法、MD法、QUS法など、さまざまな検査方法があり、それぞれに特徴があります。費用は検査方法や保険適用の有無によって異なりますが、多くの場合、保険が適用されるため、比較的負担の少ない金額で検査を受けることができます。

特に65歳以上の女性や、閉経後の女性、骨折の家族歴がある方は、定期的な検査をおすすめします。早期に骨密度の低下を発見し、適切な治療を開始することで、骨折のリスクを大きく減らすことができます。

骨の健康が気になる方は、まずはかかりつけ医に相談してみてください。

渚うめだ整形外科クリニックでは、骨粗鬆症の検査と治療に力を入れています。

大阪府枚方市渚南町に所在し、御殿山駅から徒歩3分の立地です。整形外科専門医およびペインクリニック専門医が在籍しており、骨密度測定をはじめとした各種検査を行っています。

土曜日診療および夜間診療(19時30分まで)にも対応しており、お忙しい方でも通いやすい環境を整えています。枚方市の骨粗鬆症検診にも対応していますので、お気軽にご相談ください。

電話番号:072-848-3755

健康寿命を延ばし、地域寝たきりゼロをめざす理念のもと、皆様の骨の健康をサポートいたします。

検査内容や費用感が気になる方へ

検査方法や保険適用の考え方は症状や受診目的で異なります。初診時の流れを確認しながら、必要な検査について相談しやすい導線です。

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費用だけでなく、どの検査が必要かを整理することが大切です。検査方法や受診の順番に迷う場合は、受診前に相談先を確認しておくと進めやすくなります。

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【著者情報


渚うめだ整形外科クリニック 院長 梅田 眞志

関西医科大学卒業後、同大学大学院博士課程を修了し、再生医療の研究に従事。医学博士。
これまで、八尾徳州会病院、天心堂病院、社会保険滋賀病院、弘道会 萱島生野病院、関西医大枚方病院などで、脊椎疾患・関節疾患・骨粗鬆症・骨折などの外傷治療に幅広く携わってきました。
2018年に渚うめだ整形外科クリニックを開院。地域に根ざした整形外科医療を通じて、運動器疾患のかかりつけ医として診療を行っています。

主な経歴
・2000年 関西医科大学 卒業
・2008年 関西医科大学大学院 博士課程修了(再生医療の研究に従事)
・八尾徳州会病院
・天心堂病院
・社会保険滋賀病院
・弘道会 萱島生野病院 整形外科 医長
・関西医大枚方病院 整形外科(脊椎外科・骨粗鬆症担当)
・2018年 渚うめだ整形外科クリニック 開院

資格・所属学会
日本整形外科学会 整形外科専門医/日本整形外科学会 認定運動器リハビリテーション医/日本整形外科学会 認定リウマチ医/日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医/日本骨粗鬆学会認定医
日本整形外科学会、日本骨粗鬆学会、日本骨折治療学会、日本抗加齢学会に所属。国内外の学会・シンポジウムでも多数の講演実績があります。

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